壁掛けクローゼットとアートデコレーションの融合:「フリッピングハンガー」

マルコ・グアリリアとジュイ・ジュ・リンが提案する新たなライフスタイル

都市生活のスペース問題を解決し、美と機能性を兼ね備えた新たなインテリアアイテムが誕生。壁掛けクローゼットとしての役割を果たしながら、アートデコレーションとしても空間を彩る「フリッピングハンガー」について紹介する。

デザイナーのマルコ・グアリリアとジュイ・ジュ・リンは、自然を室内に取り入れることを目指し、クローゼットという家具を再定義した。彼らが生み出したのは、「フリッピングハンガー」。これは、壁に掛けられる新しい形のクローゼットで、衣類を掛けるだけでなく、その存在自体が室内の装飾となる。

このプロジェクトの特徴は、衣類を掛けることでアートデコレーションとしての役割を果たすと同時に、折りたたむことでスペースを節約することができる点にある。衣類を掛けるときには、それぞれのアイテムが一緒に掛けられ、すぐに取り出すことができる。また、折りたたむと壁にピッタリと収まり、アートデコレーションとして空間を彩る。

製作にあたっては、製品の品質を表現するために無垢材を選択。また、エコフレンドリーな観点から、木と接着剤だけで構造を設計した。サイズは、幅56cm、奥行き15cm、高さ110cmとなっている。

このプロジェクトは、ロビーやエントランス、ベッドルーム、子供部屋、さらには庭など、さまざまな場所で使用することができる。緑色のリーフは、衣類やスポーツ用具、傘、レインコート、帽子、ガーデニングツールなどを掛けるハンガーとして機能する。また、リーフは開閉が可能で、使用しないときには壁に折りたたむことができる。

このプロジェクトは、2019年5月に台北で開始され、同年8月に完成した。デザインリサーチは、プロトタイピングから始まり、自己使用による実験を通じて問題を解決。家具店の30の販売員からの調査を基に、全体を壁に掛けることに決定した。これは、スペースの節約と楽しい使用体験を求める要求に応えるためである。

アジア、特に東京や台北のような都市では、スペースの節約が重要な課題となっている。この問題に対応するため、デザイナーはアジアのシンプルな生活のトレンドに従い、衣類を整理し、同時に個人の趣味を表現するこのプロジェクトを生み出した。

このデザインは、収納と美的機能を兼ね備えた家具を再定義する作品として、2020年のA' Furniture Design AwardでIronを受賞した。この受賞は、プロフェッショナルで工業的な要件を満たし、業界のベストプラクティスと優れた技術特性を統合する設計に対して授与される。

画像の著作権は、マルコ・グアリリアが所有している。このデザインに関する特許、知的財産権、商標、登録著作権については、マルコ・グアリリアが2019年に所有権を取得している。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Marco Guariglia
画像クレジット: Image main : Photographer 陳明源, Sfoglia, 2019. Image #1 : Photographer 陳明源, Sfoglia, 2019. Image #2 : Photographer 陳明源, Sfoglia, 2019. Image #3 : Photographer 陳明源, Sfoglia, 2019. Image #4 : Photographer 陳明源, Sfoglia, 2019.
プロジェクトチームのメンバー: Marco Guariglia Jui-Ju Lin
プロジェクト名: Sfoglia
プロジェクトのクライアント: Marco Guariglia


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